2022 京都にて お灸を愛する2日間 初日

先月の土日、京都へ行ってきました。

こちら↓の動画、

猪飼先生お灸講演告知動画

「宮川先生が来るよ 宮川先生が来るよ みんな来てや〜」

銀色のコスプレ衣装に経絡の線を描いてお灸を置いて横たわり

宮川浩也先生のお灸講義の告知をする京都の猪飼祥夫先生。

なんという体当たりでストレートなPRなのでしょう。

以前に森ノ宮のはりきゅうミュージアムで見た銅人形を彷彿とさせるこのコスプレ、

しかも若者にやらせるのではなく先生自ら!というぶっ飛び動画を見て、

興味をそそられない鍼灸師がいますかね。

正直、私はこの動画だけで参加を決めました。

(後で先生に伺ったら、もちろん銅っぽい色の方が良かったのだけど、銀色のこの宇宙人スーツしかなかったとのこと)

宮川先生の講演は

「医道の日本」の廃刊で新米鍼灸師や鍼灸学校生の情報収集の場がなくなった、というところから話がスタート。

そこから先生の師匠、故・島田隆司先生の話、その師匠の丸山昌郎先生、その師匠の城一格先生とその妻 貞子先生の「つまみ手捻り」と「灸熱緩和」の話、

どんどんお灸の話へ。据え方から、ツボの取り方へ。

お灸のツボの取り方の基本は、凹んでいるところや冷えているところを探しますが

先生のセンサーは中指の関節の背面というのが興味深い。

私は右中指の腹側で探す癖がついているのでこれは今更変えるのは難しいですが

三陰交を母指球と小指球で挟んで確認するという取り方、なんだかプロっぽいので真似したくなりました。

たまたま私の専門学校時代の鍼灸実技の先生は島田先生の息子さん。

宮川先生の話を聞きながら、授業の内容を断片的に思い出しました。

しかし私の鍼灸学校在学当時の島田先生は今の私より大分若かった筈だけど鍼もお灸も上手だったなあ。

当時は先生なんだから当たり前くらいに思っていたけど、いやはや、

今や年齢だけは当時の先生を越えたのに技術レベルは達していない気がする。

 

お灸というのはお線香が発明される前からあったので

昔は着火するのに火箸で艾を摘んで炭の上で火をつけて背中に乗せたり、

縄に火をつけたものを使ったりしていたようです。

そして、昔の艾柱、底の直径がなんと7mm。

途中で緩和することなく燃やしきります。

ものすごく熱いし、火傷になりますが、今ほど治療法が多様でなかった時代には

火傷は問題にならないくらいのメリットが周知されていたのでしょう。

施灸所には熱さを我慢するために掴まるための棒が置いてあったそうですから

「お灸を据えてやる」という慣用句が存在するのがわかります。

現在、一般的に使われている透熱灸のサイズは米粒の半分程度の大きさですのでそこまで熱いこともなく、火傷になることもほとんどなく、

むしろ心地良い。

今「お灸を据えてやる」と言われたら「是非お願いします」です。

 

楽しくてあっという間の講演会の後は居酒屋に移動して懇親会になり、

「またこういう会をお願いします!」と先生に迫り

ゆびきりげんまん写真を撮らせる私の連れ・・・

鍼灸師でない彼女も存分に講演会を楽しめたようですが、

周囲の皆様、どうも大変お騒がせいたしました。

懇親会がお開きになったその後は、図々しい彼女のお陰で

初対面にも関わらず猪飼先生の鍼灸院にお邪魔してさらに興味深いお話が色々と伺えました。

そして特筆すべきはここで昔の同僚に再会したこと!

実に18年ぶりです。

お互いに「私たち・・・会ったことありますよね?」と、名前を忘れちゃってましたが、

そもそも二人とも苗字が変わっていたし、

一気に18年の余白を埋めるお喋りが弾みました。

そういえば京都がご実家と言ってたもんね。

学生の頃から猪飼先生のお世話になっているそうで、こんな素敵な師匠が近くにいるなんて、羨ましい限りでした。

村松さやか先生は愛知県の大府で、おおぶ鍼灸院を開業されています。

来年愛知も行っちゃおうかしら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

Saori Takano

「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。