先日、モーリス•センダックが83歳で亡くなったと。
いちばん売れたらしい「かいじゅうたちのいるところ」は持っていないのですが
小さい頃何度も読んでもらった「こぐまのくまくん」の挿絵がセンダックでした。
この絵本、登場する動物、鶏とか猫とかスカンクなどの描写がどれもリアル。
くまくんのお父さんとお母さんは服を着てたりするんだけど
とりあえず毛むくじゃらだし
「くまくん」のちょっとしたポーズも動物園にいる本物の熊を彷彿とさせる。
日本のリラックマ系のほのぼのデフォルメ熊キャラとは一線を画す、
「本物の小熊を見た時に感じる可愛さ」を感じる魅力。
昔から、細かいとか写実っぽい絵がわりと好きなのは
この本の影響かもしれない。
もっとも、子供の頃はお気に入りの話ではあったけれど、
「くまくん」が可愛いとは思ってはいなくて
自分自身が「くまくん」になってスープを作ったり
さかなつりごっこをしたり、
「エミリーちゃん」になってくまくんと一緒に遊ぶことを夢想してました。
懐かしいなあ、と久しぶりに
くまくんシリーズの4冊目「だいじなとどけもの」を読んでいたら
猫がかえるのところまで行くために無理して水に入っている場面とか
鶏がプンスカ怒っている表情とか、
子供の頃には感じなかった描写の細かさに感嘆しました。
あらためてこの本の虜になりました。
一生の宝物です。
絵本は大人のビタミンですね。