悩みのるつぼ 卒業講演会に行ってきました

ネットや新聞や雑誌の、悩み相談コーナーを読むのが好きです。
昔は世間には色々な悩みがあるな 自分の悩みなんか小さいな、
という視点で読んでいましたが
今では自分だったらどう答えるか、
回答者になったつもりで妄想しています。
悩み相談の回答者では
(恋愛相談中心なので最近は読んでないけど)DJあおいさんとか、
故・車谷長吉さんとか、好きな人は何人かいるけれども
中でも岡田斗司夫さんの回答が、
あとで読み返すくらい面白い。
その10年続いた朝日新聞の「悩みのるつぼ」連載もついに終了。
今日はそれを記念した「卒業講演会」に行ってきました。
好きに話したいし僕の趣味みたいなもんですから、とおっしゃって
参加費無料、会場費は岡田さんの自腹!
実は私が応募した分は見事に外れたんだけれども
くじ運の良い友達がいて幸いでした。

人気コーナーなのに引退する理由は
「自分の答え方がパターン化してきてしまって
回答を考える楽しさよりしんどさがちょっと上回ってきたから
辞めどきだなと思った」
からだそうです。
「こういう仕事はやり甲斐100%、それ以外は0%で臨むべき仕事」
なるほど。
新聞に載った実際の相談文を例に挙げて
どのように回答を導き出したのか解説してもらったのですが
岡田さんレベルには遠く及ばないにしても
職業柄 そこそこ 人の悩みは耳にすることがある身としては
全てが参考になりました。
岡田さんの回答に納得できず、
占い師のところに行って同じようなことを言われて
結局そこで納得した例
「所詮 新聞の人生相談のロジックは占い師に負ける」
とか、会場 爆笑でした。
後半は会場から集めた悩み相談メモに
その場で簡単に答える岡田さんらしいアドリブの効いたコーナーで、
笑いを取るところも多かったけれど
「自分の子が引きこもりで、
外に出るとご近所の親子が仲良く散歩していたりして
見るのが辛い、どうしたら人と自分とを比べなくなりますか」
という質問に対して
「この相談者はちゃんと周囲をよく観察していない。
引きこもりというのは外からは見えないんです。
自転車の数、洗濯物など
よくよく観察すれば
実はあなたの近所に同じような境遇の人は沢山いる。
引きこもりは500万人くらいいるという推測もある。
ということはそれぞれに両親や兄弟など、家族がいたとしたら
2500万家庭に引きこもりが一人いるということになります。
あなたがするべきは
まず近所の引きこもりを支援しているようなところに行って、
周りに実は同じ悩みを持つ親がこんなに沢山いるんだと知るところからじゃないでしょうか」
という真面目回答も。
「同じ悩みを持つ親は他にもいるはずですから支援センターに行ってみては」
というシンプル回答より、
ホワイトボードに家のイラストを書きながら
説明してくれる岡田さんの話の方がすっと入ってくるのは
やはり、結論をいきなり言わないで
筋道立てて説明してくれるのと、語り口調が柔らかいからですね。
レコーディングダイエットで痩せたところから
かなりリバウンドしてしまってるのが
ちょっと残念(?)だけど
やっぱり魅力的な人でした。


例年この時期は雨が多いですが
今日は降らなくて良かった。
帰りに近所のお神輿に遭遇できました。

この記事を書いた人

Saori Takano

「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。