2025年のハイライト旅行 【熊野古道 後編】

人生でいちばん国内あちこち行った2025年。

熊野古道【5日目】

前日に友人と合流しました。

この日は朝から熊野本宮観光協会主催 大日山周遊ルートツアーへ。

参加者は私たち2名を含めて5人。大斎原から湯峯温泉へ抜けら大日峠を越えて大斎原に戻ってくるコースです。

全部が「古道」ではない分、すれ違う人も少なくて良いらしい。

峠越えがあるので、それなりにアップダウンがあります。

古道にこだわらずとも、山道歩きは気持ちいい。

曇っていて時々小雨がぱらつきましたが気温が20度以上あり、全く寒くない。

湿った空気がむしろ私には心地よくて快晴の日より好きだと思いました。

大日山周遊ルート1

休憩は翌日泊まる予定の湯峯温泉で。

もともとはこちらの地名は湯峯ではなく「湯胸」だったそう。

湯胸茶屋で一服。身体が欲していたのか、珈琲がやたらと美味しく感じました。

大日山周遊ルート猿1
途中のルートの民家の屋根にお猿さん。

起伏のある道をガイド付きで安心して歩くのも良かったですが、

それよりこの道20年だというガイドの女性、加藤さん、65くらいかな?と思いきやお話を伺ったら75才で!

肌艶も姿勢も良いし、後ろから見て70代だなんて誰も思いません。

話しながら坂を上り下りする仕事というのは如何に心肺機能を強くするのか、思い知りました。

山歩き最強!彼女の背中を追いながら75歳か〜、と、道よりも彼女の存在感に

ひたすら感心しているうちにあっという間に6時間のツアーが終わりました。

還暦までに色々しておかないとその先は不安、と加藤さんに言ったら

「60歳はまだハナタレ。私はこの仕事を55歳で始めました」

と言われて完全ノックアウトです。加藤さんが今回のガイドで良かったです!

大日山周遊ルート終わって一服
熊野本宮前のカフェで。

終わってまたコーヒーで一服してホテルやまゆりへ戻りました。

ホテルやまゆりは、露天風呂も大きくて良かったですが

占有して30分使える家族風呂が「これで【家族】風呂?」という衝撃の広さで最高でした。

 

【6日目】

さらに友人2人と合流して四人グループになりました。

名物ガイド ヨッシーこと水本さんの案内で

熊野古道の最も有名なコース、発心門王子から熊野本宮までの中辺路歩きをしました。

熊野古道の道標
熊野古道のルートに沿って番号の道標があります。

前日の加藤さんの御歳に感動していたら、こちらはガイド仲間の中でも一番の健脚だったという76歳、あと3か月で77歳、熊野にいる70代はみんなこんなに元気なの?

「ゆっくりいこうね〜」と言いつつ、ついつい脚が速くなって「待って!」とYちゃんに注意されるヨッシー。

途中から脚がバテ気味のYちゃんと二人一緒に先頭を歩くことにしてもらい、

時にヨッシーの方がひるむほど女四人で大騒ぎしながら山道を歩きました。

 

 

時々、熊野古道と全然関係ない話を始めたと思いきや、

あ、そういう結論で世界遺産と繋がるのね、という小話を間に挟んだり、

突然「この木知ってる?」とミズメの木の枝をリュックから取り出してきて削ってくれたり、(サリチル酸メチルはサロンパスの香り)

お茶の実を切って「お猿さんに見えるでしょう」と見せてくれたり。

長年のガイド経験が凝縮された濃密な散策時間。

 

大斎原に戻った時には予定時間をオーバーし、16時になっていました。

 

最後に熊野本宮大社に5人で参拝。

神社のホームページを見ると、一般的な二礼二拍手一礼でと書いてありますが、

ヨッシーさんが教えてくれたのは三礼三拍手一礼。

時間はあるし気持ちが整って丁寧な感じがするので、その後ヨッシーさんと別れても

翌日もそのスタイルでお参りしました。

 

宿泊は前日のルートで訪れた湯峯温泉のあづまや旅館へ。

このあたりの老舗で著名人が数多く泊まったらしい。この日の日本人客は私達だけ。

レトロというより、「実家こんな感じだよ」とYちゃん。

うちも祖父母が存命中はこんな感じだった。

日本人がこの古き良き温泉を有り難がるにはちょっとまだ熟成が足りないかも。

 

こういう古いスタイルの旅館は日本に長年住んでいる人より訪日客向きかも知れません。

 

【7日目】帰宅日。

入浴できる世界遺産、つぼ湯。

二人でいっぱいくらいの、小さな天然温泉。

一組30分までの使用で、常に順番待ちで昨日は入れなかったので、

5:30から並んで1番札をゲット。

つぼ湯
札をかけている間、最大30分貸切です。

3人で15分ほどで出ました。

そのまま公衆浴場の薬湯にも、あづまやのお湯にも入り、温泉三昧の朝。

そこから速玉大社へ参拝、近くの香梅堂で名物の鈴カステラを購入。

実はベビーカステラ系はあんまり興味がなかったのですが、

これはシンプルで余計な添加物もない味で美味しかったです。

わりと気温も高いので、

迷わずゲストハウスでおすすめされた仲氷店にも寄りました。

  

かき氷を食べていたら、おばちゃんに

「神倉神社の帰り?」と聞かれて

「いえ、これから行きます(私は3日目に参拝したので下で友人を待つつもりだった)」

「ちゃんと岩には触ってきた?」

「えっ…触っていいんですか…御神体かと思って触らなかった…」

「触って来ないとご利益ないよ!」

😨がーん、ということで、

もう一度神倉神社に参拝し直し。

再び大変な坂を登る。頑張れYちゃん。

私は上らなくてもいいとか言ってたけどそんなこと言わないで一緒に行こう!と上りました。

 

前回気づかなかったけど、社の横の岩にも上れるようになっていて

確かに触りやすい(?)岩が両側にありました。

氷店に寄らなかったら、私だけ下で待っていたと思うので出会いに感謝ですね。

そこから那智大社、那智山青岸渡寺、那智の滝へ。

 

 

 

これがかの有名な滝か…と思うと感慨深かったです。

飛行機の時間が迫っていましたが

空港への道すがら、大阪の合気道師範から勧められて気になっていた橋杭岩も一応寄れました。

一生に一度の熊野めぐり、

と思って一週間休みを取ったけど、あっという間の7日間。

また来ると思います。

 

この記事を書いた人

Saori Takano

「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
ざっと眺めていただいて参考にしてくださいませ。