おひとりさまの老後

現時点では高齢者は大方、年金をもらえている人が多いわけだが
私達が年金生活者の仲間入りをする頃には
国の経済事情は今よりも悪化しているらしい。
それがどういうことなのか想像がつかないが
誰もが積極的に他人と関わったり助け合わなければ
生きていけない社会になっているとすれば
それはそれで悪くないと思ったりする。
若い頃の楽しい時間を共有した友人というのは
多少現在の価値観や趣味が違っていても
一生の友になる要素が十分にある。
独身でバリバリ働いていて
最近は1年に数回しか会えなくなってしまった彼女達のことを
私はとても大切に思っている。
この本によると65歳以上で配偶者がいない人は55%だそうだが、
周囲にわりと独身が多いことを考えると
20年後には配偶者のいない高齢者の比率はもっと多いだろう。
無事に年を重ねることが出来たら、
将来は独りものの友人を集めてワイワイ賑やかに暮らしたいと思う。
もちろんその頃には自分も含めて
全員が健康なんてことは多分ないはずで
「ピンピンコロリ(PPK)はファシズム」
に拍手。
「ワイワイ賑やか」には介護やら衰えた結果の悲喜交々も含んでいる。
もちろん誰の手も煩わせずに死ねるのは理想かも知れないが、
身内でポックリというのは少ない家系だからそれなりの覚悟はしておきたい。
皆、迷惑かけたくないと思いながら年をとっていく。
生きている限り人に迷惑をかけるのは仕方のないこと、
お互いそれを自覚した上で感謝しながら生きていかれるといいなと。

おひとりさまの老後 おひとりさまの老後
(2007/07)
上野 千鶴子

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この記事を書いた人

Saori Takano

「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。
鍼灸治療は人対人の相性が重要だと思っています。
来院するかどうか迷っている方は
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